2007年02月13日

決意13

125番目

「でも!でも!ですの!」

俺が考え込んでいると、紫のメリーが、俺の手を握って必死に訴えてきた。

「たかし様を殺したりはしませんの!それだけはわたくし・・・できませんの」

あまりに必死にうったえてくるもの紫のメリーの勢いに押されて、俺はベッドへと押されて転がり込んでしまった。

「それはしんじてほしいのですの。あのとき、黒い鎌に支配されたたかし様に、私は消されてしまうはずだったのですの・・・」

紫のメリーの目にはあのときの恐怖が宿っているのだろうか?

目は閉じたまま、涙があふれていた。

「でも、たかし様は・・・人間のなのに・・・人間の癖に・・・あの黒い鎌に反抗して・・・精神が崩壊してもおかしくはない状況だったでしょうに・・・苦しかったでしょうに・・・それでも、わたくしをまもってくださいましたの」

手をぎゅっと握り、どうしてもわかってほしい・・・そんなそぶりで訴えかけてくる。

「・・・わたくしは一度消されていましたの。あのときに・・・だからたかし様を殺すなんて・・・できませんの」

震えている。しかし、俺はどうすることもできずに紫のメリーを見つめていた。

「わたくし・・・には・・・できませんの・・・たとえあのお方を裏切ることになろうとも・・・」

紫のメリーはそのまま泣き崩れた。ベッドのふちに顔をうずめて・・・。俺はそんな紫のメリーの方に手を置いた。

横には俺のメリーがいた。俺の目を見て、うなずきながら微笑んでくれた。

紫のメリーは何かにおびえ、あまりにも無力だった。

今もなお、「あのお方」と呼ぶものに対して、おびえているのだろう。

俺を殺すこと、つまりメリーの契約を肩代わりし黒い鎌の所有者になること。

どうやら、それができなかったことで、「あのお方」と呼ぶものを裏切ることになるのだろう。

今からでも遅くはないのだろうに・・・。俺を狙えばそんなにおびえる必要はないのだろうに・・・。

それでも、彼女は俺を「ころせない」と・・・。

そう言ってくれていた。

posted by 126 at 03:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 第九の情景「決意」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今、読み終わりました。
感想ですが、すごい面白かった。
どうか更新を再開してほしいです。
お願いします。

とりあえずこれを見てくれた時のためにフリーのメアド晒します。
スレのほうが過去ログ入ってしまっていて難しいのだとは思いますが、再開してくれることを願って待っています。
Posted by 支援の名無し at 2010年04月22日 22:20
今、読み終わりました。
感想ですが、本当にとても面白かったです。
スレのほうが過去ログに入ってしまっていますが、どうか再開してもらえませんでしょうか?
Posted by 支援の名無し at 2010年04月22日 22:27
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